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WIA 三国志 365

[Day 56] 小覇王の戦袍

二月 · 主なき刀 | 約三分の読み

掲載 記事番号 53301
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[Day 56] 小覇王の戦袍

二月 · 主なき刀 | 約三分の読み

삼국지 365 · Day 56 · Book 1「星が集まる」
삼국지 365 Day 56 헤더 일러스트

孫策(そんさく)が、江を、渡りたる翌(あく)る日の朝、江東(こうとう)の歴陽(れきよう)の城門の前に、ひと青年が、馬を、立てておったのである。その名は、周瑜(しゅうゆ)、字(あざな)は公瑾(こうきん)。廬江(ろこう)舒県(じょけん)の人にてあった。

周瑜が馬より、下りて、孫策の手を、取りたり。「伯符兄上(はくふあにうえ)。江東の天の下にて、永らく、お待ち申し上げおりたり。」孫策が、深く、笑みたり。「公瑾。汝の名が、我が懐の内のまた、別なる名にてありたり。今日、この江東の天の下にて、ひと身(み)にて、寄り添いて、事を、共に、お開き給え。」

二青年の年は、同じかりき。二十一の年にてあった。幼き日に、ひと屋根の下にて、書を、共に、読みたる、その歳月が、今日、再び、歴陽の朝の上に、置かれおったのである。

周瑜が、低き計策を、取り出したり。「伯符兄上。江東を、得んと致せば、人が、先(ま)ずなり。張昭(ちょうしょう)と張紘(ちょうこう)の二士が、今、江東の隠れ住む家に、ござり申す。この二名を、兄上の幕下(ばくか)に、お迎え申し給え。この二名が、来たれば、江東の士の心が、共に、集(つど)い来たる事と為らん。」孫策が頭を、深く、首肯したり。

その後、朱治(しゅじ)と呂範(りょはん)とが、張昭と張紘の家の前に、三顧(さんこ)の礼を、上りたり。張昭が、先(ま)ず、戸を、開きて、出(い)でたり。張紘が、後を、追いて、戸を、出でたり。二士の手が、孫策の手を、握りしめたり。

孫策が、二士に、低く、申したり。「今日より、二人を、長史(ちょうし)と、参謀(さんぼう)の席に、お迎え申し上げ申さん。二人のひと言が、この江東のひと日の最初の行を、共に、お開き給え。」二士が、低く、頭を、垂れたり。

삼국지 365 Day 56 중간 일러스트

数日(すうじつ)の後、牛渚(ぎゅうしょ)の劉繇(りゅうよう)の陣営が、江東の南に、陣(じん)を、置きおったのである。孫策の軍が、その陣営の前に、辿(たど)り着きたり。陣営の内側より、ひと青年将が、馬を、駆りて、出(い)で来たった。その名は、太史慈(たいしじ)、字は、子義(しぎ)。Day 44 にて、北海(ほっかい)の矢を、射たる、その名にてあった。

二青年の馬が、野原の中央にて、向き合いたり。槍と槍とが、五十余合(ごうごう)を、交わしたり。勝負は、決(けっ)せざりき。孫策が、太史慈の方天画戟(ほうてんがげき)の柄(つか)を、手の内に、暫(しば)し、握りて、放(はな)たざりき。太史慈が、孫策の兜(かぶと)を、手の内に、暫し、握りて、放たざりき。二手が、互いの武器と、兜とを、ひと掴(つか)みずつ、握りて、退(しりぞ)きたり。

その夜、劉繇の陣営が、崩れて、太史慈が、山中(さんちゅう)へと、消えたり。明けたる日の朝、太史慈が、山路(さんろ)の下にて、自ら、孫策の前に、現われ来たった。「孫将軍。昨日の武器と、兜とを、お返し申し上げに、参(まい)りたり。」孫策が、大いに、笑みたり。「子義(しぎ)。汝の二手が、我が兜を、握りたる時、我は、汝の名を、我が幕下の列(れつ)に、記し置きたり。今日より、共に、行かん。」

太史慈が頭を、深く、垂れたり。彼の心に、母の旧き息と、北海の矢と、今朝の孫策のひと言とが、共に、置かれおったのである。

孫策が、江東の六郡(ろくぐん)を、順に、定(さだ)め行き始めたり。江東の民が、その青年を、望み見つつ、低く、囁きたり。「かの青年の気象(きしょう)が、古(いにしえ)の覇王(はおう)項羽(こうう)と似ておるな。」そのひと言が、口より、口へと、移り行きつつ、小覇王(しょうはおう)と申す名が、江東の天の下に、生まれゆきつつあったのである。

ある夕、周瑜が、ひと裾の戦袍(せんぽう)を、孫策に、お着せ申したり。戦袍の裾が、孫策の肩の上に、軽く、降り立ちたり。周瑜が低く、笑みたり。「兄上。このひと裾の戦袍が、小覇王の最初の名の衣(ころも)と、為(な)り申せ。」

Book 2 の五十六度目の夜が、江東の天の下にて、しずかに、深まりゆきつつあった。覇王袍(はおうほう、小覇王の戦袍)の三字が、二青年の握りたる手と、太史慈の戻し置きたる兜と、ひと裾の戦袍が、肩の上に、降り立ちたるひと結の種子として、植えつけられつつあったのである。Day 55 の 借兵璽(しゃくへいじ)の担保が、江東の地の上に、最初の結果を、出(い)でて、置きおる夜にてあった。

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삼국지 365 Day 56 마무리 일러스트
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✒️ 平訳家の一言 — 延三欽博士(Yeon Sam-Heum, Ph.D.)

青年の肩の上に、ひと裾の戦袍が、軽く、降り立つ夕があり申す。その戦袍の重みは、衣(ころも)の重みに、あらず、傍らに立ちたる友(とも)の低き笑みの重みにござる。今日、貴方の肩の上にも、友が、軽く、お置き給いたるひと裾の衣が、もしや、置かれおりてはおらぬか。その置きの結を、ひと結いっそうしずかに、覗き見られてはいかがであろう。

📅 明日 Day 57:江東の六郡

「小覇王の戦袍の下にて、江東の六郡が、順に、ひと名の下に、集(つど)い来たりたり。ひと青年の息が、江東の最初の地図を、ひと幅(ぷく)に、収(おさ)め行きおりたのである。」 — 平訳家 延三欽博士

平訳 — 延三欽 平訳家 · Sam H. Yeon, Ph.D. · 延三欽博士

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