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WIA 三国志 365

[Day 71] 下邳水攻の最初の息

掲載 記事番号 54205
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[Day 71] 下邳水攻の最初の息

三月 · 天下の二人 | 約三分の読み

삼국지 365 · Day 71 · Book 1「星が集まる」
삼국지 365 Day 71 헤더 일러스트
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三行の詔書(しょうしょ)が、下邳(かひ)の周りに、三重の輪を、結(むす)びたる翌(あく)る日の朝、許都(きょと)の曹操(そうそう)の大軍が、下邳の西の野原の前に、辿(たど)り着きたり。

曹操の本陣の卓の上に、ひと張の地図が、広げられたり。荀攸(じゅんゆう)が、地図の結を、指先にて、指したり。

「主公。下邳の城は、絶壁(ぜっぺき)のごとき城に、ござる。城壁を、正面より、お攻め給わば、ひと季節の血が、この城壁の下に、湛(たた)えらるる事と、為(な)り申す。されど、下邳の地理(ちり)が、水攻(すいこう)に、深く、お開き申しおる。」

曹操が、低く、首肯したり。

「続けよ。」

荀攸が、低く、続けたり。

「下邳の北のほうには、泗水(しすい)、西のほうには、沂水(ぎすい)が、流れおり申す。二強(にきょう)の水深を、上げて、その水筋を、下邳の城の内側へと、引き入れなば、城の床(ゆか)が、ひと息の内側に、水の結にて、湛(たた)えらるる事と為らん。ひと季節の血の代わりに、ひと季節の水が、この城を、自ら、お開き給う事と為らん。」

郭嘉(かくか)が、低き微笑を、浮かべたり。

「主公。離間(りかん)の筋が、却(かえ)りて、張遼(ちょうりょう)の歩みを、内側へと、押し入れたる夕が、ござり申せり。今日の水攻は、ひと結いっそう堅き手に、ござる。城の内側の気が、次第(しだい)に、息するに難(かた)く、成り行く時、幕屋の内側のひと結が、ひと度に、解(ほど)け申さん。」

曹操が頭を、首肯したり。

曹操が命を、下したり。夏侯惇(かこうとん)が、泗水の水筋を、塞(ふさ)がんが為(ため)の溝(みぞ)を、掘り始めたり。夏侯淵(かこうえん)が、沂水の水筋を、塞がんが為の堰(せき)を、築き始めたり。曹仁(そうじん)が、下邳の西の城門の前に、三万の本軍にて、陣を、張りたり。李典(りてん)が、南に、楽進(がくしん)が、北に、于禁(うきん)が、東に、順に、立ちたり。

삼국지 365 Day 71 중간 일러스트

下邳の城壁の上にて、陳宮(ちんきゅう)が、その光景を、見下ろしたり。低き溜息を、呑み込みたり。

「今日、曹操の手が、水攻へと、移り行きおりたるな。城の内側の息が、ひと日、ひと日に、重く、成り行く事と為らん。」

呂布(りょふ)が、陳宮の傍らに、立ちたり。

「公台(こうだい)。この城の水攻は、いかほどの間(あいだ)、掛かるか。」

陳宮が、低く、答えたり。

「主公。二強の水の結が、城の床に、達するまで、ひと月(つき)、城の床が、砂の膝(ひざ)まで、湛(たた)えらるるまで、また、ひと月にござる。二月(ふたつき)の息を、城の内側にて、お堪(こら)え給わねばならぬ。」

呂布が、首肯したり。されど、彼の両眼が、わずかに、先程よりも、浅く、見えおったのである。陳宮が、その浅さを、深く、見下ろしたり。この二月の息を、自らの主公が、堪え給うやも知れざるとの、小さき疑問が、陳宮の胸の内側に、置かれおったのである。

その夕、夏侯惇の鋤(すき)が、泗水の水筋を、回し置く最初の鋤を、上りたり。ひと筋の水が、新しき溝の内側へと、流れ入り行きたり。水攻の最初の息が、かくして、ひと鋤の土の上にて、始まりたり。夏侯惇の眼が、低く、沈み込みたり。古き矢にて、失いたる眼の席が、今夕、鋤の土の上にて、いっそう、共に、息を、しおったのである。

許都の本陣の卓の上にては、劉備(りゅうび)が、ひと杯の茶を、上りおったのである。曹操が、傍らに、座(ざ)したり。

「玄徳(げんとく)。今日より、下邳の水攻が、始まり申せり。呂布の幕屋の結が、次第に、解け行く事と為らん。」

劉備が、低く、頭を、垂れたり。

「曹将軍。それがしの二弟(にてい)は、今、下邳の側に、立ちおり申さん。なにとぞ、この水攻の息が、二弟の頭の上に、触れざる様、お申し付け給え。」

曹操が、低き微笑を、浮かべたり。

「玄徳。お憂(うれ)い給う事勿(な)かれ。お二人の名は、すでに、わが幕下(ばくか)の列に、記されおり申す。」

Book 3 の七十一度目の夕が、夏侯惇の鋤の土の上にて、しずかに、深まりゆきつつあった。水攻初(すいこうしょ、水攻の最初の息)の三字が、二強の水筋と、ひと鋤の土と、城壁の上の浅き両眼と、ひと杯の茶とが、ひと席に、置かれたるひと息の種子として、植えつけられつつあったのである。Day 70 の 三環城(さんかんじょう)の三重の輪が、今夕、最初の鋤の土の上に、いっそう深く、結ばれおりたのである。

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삼국지 365 Day 71 마무리 일러스트
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✒️ 平訳家の一言 — 延三欽博士(Yeon Sam-Heum, Ph.D.)

ひと城の周りに、水攻の最初の息が、ひと鋤の土の上にて、始まりゆく夕があり申す。その鋤の土の結が、ひと季節の血の代わりに、ひと季節の水を以て、城を、自ら、お開き給う最初の席にござる。今日、貴方の夕にも、血の代わりに、水を以て、城を、自ら、お開き給う最初の鋤の席が、もしや、置かれおりてはおらぬか。その鋤の結を、しずかに、覗き見られてはいかがであろう。

📅 明日 Day 72:二月のひと息

「下邳の城の内側の水の結が、ひと月(つき)、また、ひと月、城の床より、砂の膝(ひざ)まで、湛(たた)えらるるに至りたり。幕屋の内側の気が、ひと日、ひと日に、息するに難(かた)き、二月のひと息が、近づきおりたのである。」 — 平訳家 延三欽博士

平訳 — 延三欽 平訳家 · Sam H. Yeon, Ph.D. · 延三欽博士

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延三欽 平訳家

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